
【まえがき】
2026.6.30現在、X(旧Twitter)では、スマホ版ポケモンチャンピオンズ(以下、ポケチャン)用のアプリ切り替え不要なダメージ計算アプリのリリースを皮切りに、様々な議論が行われています。初めはそのアプリの使用はシロか、クロかという一点のみだったのが、徐々に発展し
①ポケチャン対戦中におけるダメージ計算ツールの使用はシロか、クロか
②ポケチャン対戦前/後におけるダメージ計算ツールの使用はシロか、クロか
といった議題にも触れられるようになりました。ここでは特に意見が割れている①について、私なりの考えを述べようと思います。
【筆者の背景】
筆者は2013年のXY環境から長年ポケモン対戦(シングル)を楽しんでいる者です。その証拠に、過去に書いた構築記事を載せます。
empoleon-pingpongcarpon.hatenablog.com
empoleon-pingpongcarpon.hatenablog.com
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ハマったきっかけはYouTubeやニコニコの対戦実況動画で、筆者の好きだった投稿者の多くは対戦中のダメージ計算(以下、ダメ計)をする派でした。また、動画内で上達を目的としたダメ計の重要性が語られることも多く、「この界隈はそういう文化なのか」と受け入れて今日までポケモン対戦を遊んできました。従って、筆者はどちらかというとダメ計賛成派に属すると思います。
【対戦中のダメ計は勝敗を左右するか】
ポケチャンレギュレーションM-Aのシングルバトルを例に、対戦中のダメ計をしたくなる状況について説明します。対戦をある程度やりこんでいる方にとっては少し冗長かもしれません。
自分がメガルカリオ(陽気AS/インファイト/コメットパンチ/神速/剣の舞)、相手がブリジュラスで試合開始します。有利対面のためインファイトを打ちたいですが、格闘を半減以下にできるポケモンに交換され不利に覆るリスクもあります。見せ合い画面から、そのようなポケモンがアシレーヌしかいない場合、以下のような考えが浮かびます。
①アシレーヌがインファイト+コメットパンチを耐えないなら、インファイトを打てば良い
②アシレーヌがインファイト+コメットパンチを耐えるなら、交換読みコメットパンチ+コメットパンチで突破したい
この時、ダメ計をすると図太いHBアシレーヌ(最も物理耐久が高い型を想定)に対してインファイト+コメットパンチでは耐えられる可能性があること、コメットパンチ2発で確実に突破できることが分かります。


この結果を基に②を選択し、受けに来たアシレーヌをめでたく突破できました。
しかし、実際の対戦ではこのように上手くいかないことが多いです。まず、アシレーヌはオボンのみの所持率が高く、その場合コメットパンチを2回耐えます。引き先がいない場合、メガルカリオはアシレーヌから大ダメージを受けてしまいます。また、ブリジュラスの特性が頑丈である場合、アシレーヌに引く可能性は低いです。コメットパンチを打ったせいで電磁波+ステルスロックを打たれたり、波動弾でワンパンされたりします。「ダメ計の有無は勝敗をあまり左右しない」という意見が一定数あり、筆者も概ね同意していますが、このように相手の型や行動による影響の方が遥かに大きいからだと考えています。
一方、初手対面ではなく何度かお互い交換を繰り返した後だと、徐々に相手のHPが削れたり、型が判明したりします。その場合、ダメ計があることで確実に拾える勝利もあります。先ほどの例に戻ると、残りHPが30%かつオボンのみ消費済みのアシレーヌに対して、メガルカリオのインファイトが34.8%以上入ると分かっていれば、命中率90のコメットパンチを打つことなく確実に勝つことができます。アシレーヌのHPが大きく削れた時点でメガルカリオ側の有利は揺るぎませんが、コメットパンチを打つ時とは勝率100%と90%の差が生まれています。このようなケースまで想定すると、「ダメ計の有無は勝敗をあまり左右しない」という曖昧な言い方をするしかなく、全く影響がないと言い切るのは難しいところです。
X(旧Twitter)では別ゲーで外部ツールが禁止された例を挙げ、それと同様に対戦中のダメ計も禁止すべきという意見をよく見ますが、別ゲーで禁止されたツールは使用が勝利に直結するものが多く、ダメ計とは別物だと感じました。昔話になりますが、XYのレーティングバトルの時代にBattle Analyzerという、相手の型と技選択が筒抜けになるツールが出回ったことがありました。その時、公式はただちに長期メンテナンスに入り、その直後にBattle Analyzerは機能しなくなりました。このように、あまりにも使用側が有利になるツールは、別ゲー同様公式が厳しく規制しています。
【筆者の考え】
冒頭に挙げた
①ポケチャン対戦中におけるダメージ計算ツールの使用はシロか、クロか
については、公式の見解が全てです。それを知るために、関係の深そうな
・Pokémon Champions 利用規約 第17条 禁止行為
・ランクバトル 注意事項
を確認していきます。

この中では15が該当しそうに見えますが、世の中にあるダメ計ツールやアプリは現状削除されていません。規約の文言からして、クロであればプログラムが開発された時点で禁止行為に該当するはずなので、少なくともダメ計ツールやアプリの存在自体は問題ないのだと考えられます。従って、まえがきの②ポケチャン対戦前/後におけるダメージ計算ツールの使用はシロか、クロかについてはシロの可能性が高いと思います。
まえがきで触れた新しいダメ計アプリについては、リリースから日が浅く今後どう判断されるかは不明です。

こちらでは1が該当する恐れがありますが、「許諾されていない」というざっくりとした書き方になっており、具体的にどのソフトウェアが禁止されているのかは明言されていません。ちなみに、6はトス行為等を禁止する文言に見えますね。
利用規約や注意事項からは、対戦中のダメージ計算はグレーである、という結論にしかなりませんでした。当然、今後禁止行為となる可能性は0ではありません。しかし、前述したようにダメ計の有無は勝敗をあまり左右しないこと(左右するのであれば、Battle Analyzerのようにすぐ対応するはず)、公式大会のWCS(ワールドチャンピオンシップス)の予選が対戦中のダメ計を防げないオンラインであることから、今は公式にお目こぼしをもらっている状況なのだと考えられます。そのため、あくまで自己責任で、個人の範疇で行うべきことだと思います。
【あとがき】
なぜ自分はダメージ計算をチートと感じてこなかったのか、公式の利用規約に対しダメージ計算はどのような位置付けなのかを改めて言語化してみると、なかなかの分量になってしまいました。この記事が少しでもポケチャン新規の方と、そうでない方の潤滑油になってもらえたら幸いです。
最後に一番大事なことをもう一度書きますが、外部ツールの是非については公式の見解が全てです。プレイヤー側に決める権利はありません。










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